ばら星雲 NGC2237〜39, NGC2244
ばら星雲の画像
種類 散光星雲
星座 いっかくじゅう座座
赤経 06h30m
赤緯 +05°03'
視直径 60'
視等級 +6.0
距離 4,600光年

・ 辺りの星図 ・
撮影 今村
 撮影場所 浜松市中区 西遠女子学園
 FCT100(f460mmF4.6)BJ-41L冷却CCDカメラ
・2005年12月29日21:16露出開始
 冷却温度 −20℃<BR>
  露出: R=1分×17 G=1分×14
       B=1分×6枚 合計露出37分
・2007年2月13日21:06露出開始
 冷却温度 −10℃
  露出: R=5分×4 G=5分×4
       B=5分×4枚 合計露出60分
以上の2回の撮影をコンポジット 合計露出 97分

 いっかくじゅう座の散光星雲。実際には、NGC 2237〜39、NGC 2246の4個の星雲・星団が集まったもので、見かけの大きさは満月の2倍ほど。写真で撮影すると、ばらの花のような赤い星雲の姿が浮かび上がるので、この愛称がある。ばらの花びらの部分には、入り組んだ暗黒星雲のすじや暗黒物質の黒い点などが分布しているのがわかる。この黒点はグロビュール(胞子)と呼ばれ、ガスやダストが収縮しつつある星形成段階にある。星雲の中央にはまるでばらの花粉のような散開星団NGC2244が美しい。双眼鏡だと散開星団NGC 2244はとらえられるが、散光星雲の方は淡いので、双眼鏡や望遠鏡を用いてもたいへん見づらい。
(最新デジタル宇宙大百科アストロアーツ2005年4月11日発行より)


『輝線星雲(emission nebula)』

 もし星間曇の近くにO型星やB型星があると、それらの星から発する強い紫外線のために水素ガスが電離してしまう。波長が91.2nmよりも短い紫外線があたると、陽子と電子の結合が解かれて、水素原子の陽子と電子はバラバラになって「電離状態(ionized state)」(「プラズマ状態」)になってしまう。電離した水素プラズマは一方で再結合するが、量子力学的な理由から、放出される光の波長はとびとびのものとなる。光を色に分解したスペクトルの上では、輝く線のようにみえるので、「輝線(emission line)」と呼ばれる。そして水素の場合は、可視光では赤い色の領域で何本もの輝線を放出する。こうして、高温星のまわりの水素ガス雲は、主に赤い光を放射して輝くことになる。これが「輝線星雲(emission nebu1a)」である。電離水素を表す記号“HII&quot;を使って「電離水素領域/HII領域(HII region)」と呼ぶことも多い。発光星雲と呼ぶこともあるが、物理的な理解が深まった現在ではあまり適切な呼び方ではないだろう。スペクトルを調べると、輝線星雲では輝線が観測される。輝線星雲で有名なのは、オリオン大星雲M42だろう。
(福江純 著 最新天文小辞典東京書籍 2004年6月10日発行より)