沼津市口野 江の浦凝灰岩の露頭

 沼津市街南部に連なる静浦山地の山麓部には「江の浦凝灰岩層」が広く分布している。本層は中新世中期から後期にかけて活動した火山群が放出した火山灰を主体とする砕屑物からなり、白浜層群に属する。写真は狩野川放水路出口(口野地区)の石切場跡の露頭。石英安山岩質の灰白色を呈する凝灰岩を主とする互層で、水流のある浅海底に堆積したものである。近寄ると斜交層理や偽層が観察できる。本層は切り出しやすく、古くは古墳の石棺として、近年までは「伊豆石」として各地に供給され、各種石造物に利用されている。近年、凝灰岩の露頭は減少したが、口野付近では複数箇所で観察できる。
(増島淳)